商品はボロボロで、事業スキルはまったくない方の起業を、間近で見させて頂きました。

　最初に話をお聞きしたときの最初の感想は「これでは駄目だ」というものでしたが、相手は盛り上がっています。起業という人生の一大イベントに酔ってしまっています。なぜ上手くいかないのかを、いろいろな事例などを入れて説明するのですが、なかなか通じません。

　そのうち起業してしまうことになるのですが、やることがめちゃくちゃで、もう顔を覆いたくなるような事が繰り返されていきます。色々とアドバイスはするのですが、暴走は止まりません。

　自己資金でやっている分にはいいのですが、借金で事業を始めましたので、最悪の事態を覚悟することになります。

　「これは、どうにもならない…」

　そう思っていたところ朗報が入りました。「市から大型受注ができた」とのことでした。
　商品はボロボロで、事業スキルどころか、営業もやったことのないような人だったのですが、人脈だけは素晴らしいものがありました。多くの人に助けられて、事業が成功した事例となります。

　しかし、このような事例は稀なことです。伸るか反るか分からないものに人生をかけるのは事業と言うより博打です。お勧めできません。

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